| (1)日米NPO協働の全体の成果 |
| 米国でのワークショップ開催と日本でエコ ・コミ レス訪問、エコ ・コミ レス研修会参加などの経験を通じて、エコロジーセンタースタッフから、「バークレー市で、エコ ・コミ レスを実際に立ち上げたい」という声があり、NPO研修・情報センターは、そのニーズに応えられるよう支援したいと考えている。今回の協働作業を通して、NPO研修・情報センターとエコロジーセンター間の信頼関係を強めることができた。日米エコ ・コミ レス協働プロジェクトとして第一歩を踏み出し、さらなる協働の展開と可能性を見出すことができたことが、最大の成果と言える。 |
| 日米エコ ・コミ レス協働プロジェクトでは、次の4つの効果についての成果があった。 |
@訴求効果
A普及啓発効果
Bキャパシティビルディング効果
C事業発展効果
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以下に詳細を述べる。 |
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| @ 訴求効果 |
今回の協働プロジェクトで実施した米国ワークショップに関して、エコロジーセンターがアウトリーチを担当した。エコロジーセンターは、カリフォルニア州で最初に新聞のリサイクルを始めたことでも知られ、25年以上の活動実績を持つ環境NPOである。 また、バークレー・ファーマーズ・マーケットの12年以上の運営実績を持つNPOである。これらエコロジーセンターの持つ地域に広がる多様なネットワークを活用し、バークレー市及びベイエリア周辺の地域に向けて、広く告知・情報発信することができた。 |
エコロジーセンターを通してのアウトリーチ活動により、循環型社会形成にむけての日米の取り組みが行われることを情報発信し、関心を広げることができたと考える。
両ワークショップについて、エコロジーセンターへの問い合わせが多数あったということで、米国でも循環型地域社会に向けて、エコ・コミレスへの取り組みに対する関心はとても高いと言える。
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| A 普及啓発効果 |
| 2003年10月22日に米国カリフォルニア州バークレー市のエコロジーセンターで、25日にバークレー・ファーマーズ・マーケットでエコ・コミレスワークショップを開催した。 |
| 両ワークショップには述べ150人以上の米国の人々が参加した。参加者は市民、農業者、レストラン経営者、NPOスタッフ、学生、メディア関係者など、老若男女、他業種に渡る多様な人々が参加し、バークレー市だけでなくサンフランシスコ市からの参加者もあった。 |
| 2回目のエコ・コミレスワークショップの会場となった、バークレー・ファーマーズ・マーケットは、ファミリーファーム(小規模農家)支援だけでなく、地域に根ざしたコミュニティの拠点となり、人々が集まる憩いの場として毎週多くの地域の人々が訪れている。バークレー・ファーマーズ・マーケットでの、エコ・コミレスワークショップでは、楽しく学べる環境教育の場としてのエコ・コミレスの機能を実践のワークショップを通して示すことができた。 |
当日は、天候に恵まれ、多くの参加者が熱い直射日光の下にもかかわらずエコ・コミレスの話に熱心に耳を傾けた。「レストランというとビジネスの印象が強いが、エコ・コミレスの食を通じた地域づくりについて、ただ食べ物を提供するというのでなく、地域の課題やニーズに対応できるエコ・コミレスのコンセプトが興味深かった」という意見など、共感をもってエコ・コミレスのコミュニティ・エンパワーメントというコンセプトは、バークレーのコミュニティの人々に受け入れられたと思う。
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| B キャパシティビルディング(力量形成)の効果〜米国でのボランティアスタッフのキャパシティビルディング |
| 米国でのべ2回実施したエコ・コミレスワークショップには、エコロジーセンターのファーム・フレッシュ・チョイスというプログラムに参加している地域の青少年のメンバー(3名)が、エコロジーセンタースタッフのコーディネートのもと、積極的に協力、参加する様子が見られた。彼らは、主にアウトリーチ活動のサポート、ワークショップ当日の会場準備・後片付けなどを担当した。特にエコロジーセンターで開催したワークショップの会場準備では、スムーズに進行するうえで、ボランティアによるサポートが重要な役割を果たしていた。また、彼ら自身にとってはジョブトレーニングの機会となった。 |
| Think Globally Act Locally |
| 2003年12月13日(土)、これまでの本プロジェクトについて情報発信し成果を共有するための「日米エコ・コミレス公開フォーラム」を東京で開催した。当日はNPOスタッフ、コミュニティ・レストラン実践者、日米 NPO 協働に関心のある人、エコ・コミレスに関心のある人、主婦、学生など約40人が参加した。 |
| フォーラムでは、コミ・コミレスのコンセプトと機能役割についての講演と、米国でのエコ・コミレスワークショップの様子や成果の報告、そしてエコロジーセンターのスタッフ3名による、ファーマーズ・マーケットや、食育プログラムなど、バークレー市の食を通じた地域づくりの取り組みについてのプレゼンテーションを行った。 |
参加者より、「米国は豊かな国という印象がこれまであったが、バークレー市の課題を聞き、ニュースでは知ることのできないもう一つの米国を知ることができた」というコメントが聞かれた。顔と顔の見える距離で交流することにより、互いの課題が他人事ではなく、自分自身にも関わりのある問題として気づくきっかけづくりとなったといえる。
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| C 事業発展効果〜エコ・コミレスワークショップ開催が生み出した新たな可能性 |
| 当初、エコロジーセンタースタッフ側は、バークレー・ファーマーズ・マーケットでのワークショップ開催について難色を示していた。それは、「ワークショップをファーマーズ・マーケットで開催していても、買物客が足を止めて話を聞くとは考えにくい」「以前にファーマーズ・マーケットで食育プログラムを PR するイベントをやったが成功しなかった」という理由があった。しかし、エコ・コミレスワークショップ開催当日には、予想を越える多くの人が参加してくれた。 |
| NPO研修・情報センター は、エコ・コミレスワークショップで、体験学習の場、参加者が楽しく学べる場をつくった。やり方次第でワークショップを成功させることができるということを明示できたと言えよう。 NPO研修・情報センター の持つワークショップの組み立て方のノウハウを、エコロジーセンタースタッフは、「新たな可能性を見出すことができた。」と評価している。 NPO研修・情報センター とエコロジーセンターの持つノウハウを交換することで、互いのキャパシティビルディングを図ることができた。 |
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| さらなる協働にむけての展開の可能性 |
| エコロジーセンタースタッフから、「バークレーでも、エコ・コミレスを開きたい」という要望が聞かれた。今回の協働をステップとし、エコ・コミレス実現へと発展する可能性を見出すことができた。 |
| 米国で開催したエコ・コミレスワークショップに、述べ150人を超える参加者があった。エコ ・コミ レスに対する米国の反響の多さは、予想以上の成果と言える。その主な理由として、2つの事項の相互作用が考えられる。 |
- NPO研修・情報センターとエコロジーセンターと事前に何度も連絡調整し、丁寧にコミュニケーションを取りながら準備を進めていたこと
- バークレー市周辺で、地域に根ざしたアウトリーチを日米NPO協働でしたこと。具体的には、バークレー市のコミュニティラジオでイベント告知をしたり、地域のレストラン、NPO団体、大学などにポスターを掲示したり、バークレー・ファーマーズ・マーケットにてチラシを配布したり、エコロジーセンターのネットワークを活用したイーメールの告知などができた。
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ファーマーズ・マーケットでの 屋外ワークショップも大成功 |
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(2)特定非営利活動法人NPO研修・情報センターにとっての3つの成果 |
| NPO研修・情報センターにとっての本協働プロジェクトの成果は次の3つがあげられる。 |
- エコ・コミレスが、地域のエンパワーメントにむけての実践モデルとして、日本だけでなく米国でも有効な汎用性のあるプログラムであるという可能性を示唆する結果となった。
- 顔と顔の見える距離での日米NPO同士の協働により、日本と米国における地域の現状と課題について、情報を交換、共有することができ、日米双方のNPOのキャパシティビルディングへとつながった。
- コミュニティ・エンパワーメントの実践としてエコ・コミレスが有効であり、エコ・コミレスの可能性について、エコロジーセンターと共通の目標を持つことができ、日米NPO協働事業の今後の展開につながる新たな可能性を開くことができた。
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| (3)地域の人々、エコレストランを起業・運営したいと思っている人々にとっての2つの利点 |
本協働プロジェクトは、地域の人々、エコ・レストランを起業・運営したいと思っている人々にも、次のようなインパクトを与えることができた。 |
- 日米で開催したイベントの参加者にとっては、エコ・コミレスのコンセプトや機能について、詳しく理解することでき、地域の課題解決するための具体的行動につながる、多様な選択肢を得ることができた。
- 国際交流により、日本と米国の地域の現状や課題など、コミニュティレベルでの情報を知ることができ、視野を広げることができた。
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| (4) 日米NPO協働プロジェクトを実施して 直面した 課題 |
意思疎通に関して、語学面での難しさは協働作業を行うにあたり、少なからず直目した問題と言える。例えば、「ワークショップ」という単語のひとつの使い方を見ても、はじめは言葉から伝わる内容に違いがあったということもあった。そのため、写真やコンセプトチャート等ビジュアルなコミュニケーションツールを活用し互いの理解に努めたという状況があった。 しかし、その後、実践ワークショップなどを通じてエコ・コミレスを体験し、互いのコミュニケーションを重ねていくうちに理解が深まり、意思疎通が速やかとなり、協働プロジェクト推進がスムーズとなった。
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